古典 全訳とポイント 古文 「絵仏師良秀」

頑張りましょう!(^^)!



● これも今は昔、絵仏師良秀といふありけり。
→ これも今となっては昔のことだが、絵仏師良秀という者がいた。
● 家の隣より火出で来て、風おしおほひてせめければ
→ (良秀の)家の隣から火が出て、風が覆いかぶさるように吹いて(火が)迫ってきたので、
★【おしおほふ】・・・(風が)覆いかぶさるように吹く
★【せむ】・・・[マ・下二]迫る
● 逃げ出でて、大路へ出でにけり。
→ (良秀は家から)逃げ出して、大通りへ出てしまった。
★【逃げ出づ】・・・[ダ・下二]
● 人の書かする仏もおはしけり。
→ (良秀の家には)人が(注文して)描かせている仏(の絵)もいらっしゃった。
★【おはす】・・・[サ変] 「あり・をり」の尊敬語 いらっしゃる
★良秀の仕事は「絵仏師」で、仏の絵を描くこと。
● また衣着ぬ妻子なども、さながら内にありけり。
→ また着物を着ていない妻や子なども、そのまま家の中にいた。
★【衣】・・・(読み)きぬ  (意味)衣服
★【妻子】・・・(読み)めこ  (意味)妻や子
● それも知らず、ただ逃げ出でたるをことにして、向かひのつらに立てり。
→ (良秀は)それも構わず、ただ(自分が)逃げ出したのを幸いなこととして、(家の)向こう側に立っていた。
★【ことにして】・・・よいこととして
★妻や子がまだ家の中にいることにも気付かず、自分だけが逃げ出したことを良いこと考えている時点で、良秀の異常性がうかがわれる。
● 見れば、すでに我が家に移りて、
→ 見ると、(火は)もう我が家に移って
● 煙、炎くゆりけるまで、おほかた向かひのつらに立ちて眺めければ、
→ 、煙や炎がくすぶり燃えだしたその時まで、(良秀は)あらかた向こう側に立って眺めていたので、
★【くゆる】・・・[ラ・四]くすぶり燃える
● 「あさましきこと。」とて、人ども来とぶらひけれど、騒がず。
→ 「とんだことですね。」と言って、人々が見舞いに来たが、(良秀は全く)動揺していない。
★【あさまし】・・・[形・シク]とんだこと 大変なこと
★後半にももう一か所「あさまし」という語を用いているが、意味・訳し方が異なるので、テストに頻出の部分!
★【とぶらひ】・・・見まい
● 「いかに。」と人言ひければ、
→ 「どうしたのですか。」と(ある)人が言ったところ、
● 向かひに立ちて、家の焼くるを見て、うちうなづきて、時々笑ひけり。
→ (良秀は)向こう側に立って、家が焼けるのを見て、うなずいて、ときどき笑っていた。
★自分の家が焼けるのを見て、「うなづき笑う」という部分も、良秀の異常性がうかがえる。



● 「あはれ、しつるせうとくかな。年ごろはわろく書きけるものかな。」と言ふ時に、
→ 「ああ、もうけものをしたことよ。長年の間(火炎を)まずく描いていたものだなあ。」と(良秀が)言う時に、
★【あはれ】・・・[感動詞]あぁ
★【せうとく】・・・もうけもの
★【年ごろ】・・・長年の間
★【わろし】・・・[形・ク]まずい ひどい
★良秀は絵仏師で仏をかく職業だが、「不動明王」といって火・炎の仏がいる。これを書くときに、火・炎がを背景に書く必要がある。それが今までは上手に書けなかったという意味。
● とぶらひに来たる者ども、「こはいかに、かくては立ち給へるぞ。
→ 見舞いに来た人々が、「これはまたどうして、このようにお立ちになっているのですか。
★見舞い客も、自分の家が焼けているのに、「うなづき笑う」良秀を見て異常性に気付く。
● あさましきことかな。ものの憑き給へるか。」と言ひければ、
→ あきれはてたことですねえ。(怪しげな)霊が取りついていらっしゃるのですか。」と言ったところ、
★【あさまし】・・・[形・シク]おどろきあきれた
★さきほどの「大変なこと、とんだことい」と比較して述べさせるテスト問題が多い。
● 「なんでふものの憑くべきぞ。
→ 「どうして霊が取りつくはずがあろうか。
★【なんでふ】・・・どうして
● 年ごろ不動尊の火炎を悪しく書きけるなり。
→ 長年の間不動尊の火炎を下手に描いていたのだ。
● 今見れば、かうこそ燃えけれと、心得つるなり。
→ 今見ると、(火は)このように燃えるものなのだなあと納得したのだ。
★「けれ」・・・詠嘆 ~だなぁ
● これこそせうとくよ。
→ これこそもうけものよ。
● この道を立てて世にあらむには、仏だによく書き奉らば、
→ この(絵を描く)ことを職業として生きていこうとするには、仏さえうまく描き申し上げたならば、
★【道】・・・(専門の)職業  良秀の場合は仏を書くこと
★【世にある】・・・生きていく 生計を立てる
★【だに】・・・~でさえ
● 百千の家も出で来なむ。
→ 百軒千軒の家もきっとできるだろう。
★【なむ】・・・強意の助動詞「ぬ」の未然形+推量の助動詞「む」の終止形  きっと~だろう
★絵仏師としては、上手な仏さえ書ければ、いくらでも稼ぐことができ、家などは百軒でも千軒でも建てられるということ
● わたうたちこそ、させる能もおはせねば、ものをも惜しみ給へ。」
→ おまえたちこそ、これといった才能もお持ちでないから、(家だの何だのと)物を惜しみなさるのだ。」
★【わたうたち】・・・おまえたち
★【させる】・・・これといった 十分な
★見舞客は凡人なので、家が焼けるのを見ておどろく。
● と言ひて、あざ笑ひてこそ立てりけれ。
→ と言って、(人々を)あざ笑って立っていた。
● その後にや、良秀がよぢり不動とて、今に人々愛で合へり。
→ その後であろうか、良秀のよじり不動といって、今でも人々が褒め合っている。
★このような、家や妻子よりも、仏を書くという自分の仕事(芸術)を大事にする良秀に対し、この文の作者は「今でも人々は褒め合っている」という肯定的な評価をしている点に注意。
★この話を題材に、芥川龍之介が「地獄変」という芸術至上主義をテーマにした作品を書いている。





moriyama について

時習館ゼミナール/高等部
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1 Response to 古典 全訳とポイント 古文 「絵仏師良秀」

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