古今著聞集 「大江山」
◆POINT
1.大江山いくのの道の遠ければまだふみも見ず天の橋立
2.なぜ定頼中納言は返歌も出来ず逃げて行ったのか?
1.大江山いくのの道の遠ければまだふみも見ず天の橋立
2.なぜ定頼中納言は返歌も出来ず逃げて行ったのか?
本文
和泉式部、保昌が妻にて、丹後に下りけるほどに、京に歌合ありけるに、小式部内侍、歌よみにとられて、よみけるを、定頼中納言たはぶれて、小式部内侍ありけるに、「丹後へ遣はしける人は参りたりや。いかに心もとなくおぼすらむ。」と言ひて、局の前を過ぎられけるを、御簾よりなからばかり出でて、わづかに直衣の袖をひかへて、
大江山いくのの道の遠ければまだふみも見ず天の橋立
とよみかけけり。思はずに、あさましくて、「こはいかに。かかるやうやはある。」とばかり言ひて、返歌にも及ばず、袖を引き放ちて、逃げられけり。小式部、これより歌よみの世におぼえ出で来にけり。
大江山いくのの道の遠ければまだふみも見ず天の橋立
とよみかけけり。思はずに、あさましくて、「こはいかに。かかるやうやはある。」とばかり言ひて、返歌にも及ばず、袖を引き放ちて、逃げられけり。小式部、これより歌よみの世におぼえ出で来にけり。
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